吉村昭『漂流』67刷に泣かされちまった67歳の私。


一週間ほど前に夜の寝床で読み始めた吉村昭作『漂流』を
今日の夕方読み終わりました。
素晴らしかった! 諸手を挙げてそう叫びたい。

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読んだのは新潮文庫。なんと67刷。

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445頁の途中からそれまで以上に胸が熱くなってきて、
頻繁に目に涙が溜まり、小説が終わる509頁まで中断できず、
一気に読み終えました。

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これの前に読んだ『仮釈放』で懲りたばかりだったので、
この本では「解説」は本編を読み終わったあとで読みました。
本編を読む前に読みたくなる気持ちをあえて抑えたのですが、
抑えて正解でした。
正しい選択をした自分を褒めたい!

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最初に読んでいてもこの小説を楽しむことは十分にできたでしょうが、
あれほどまでの興奮や感激は味わえなかったと思うのです。

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なお、裏表紙の内容紹介は本編の前に読んでいました。
本編を読み終わった今あらためて目を通すと、
そこにある「土佐の船乗り長平はただひとり生き残って、
12年に及ぶ苦闘の末、ついに生還する」が
微妙な言い方、紛らわしい言い方だったことに気づきました。

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でも、眉を顰めたあと、いやこれはこれでいいのだ、
あえてこのようにしたのだとしたら、これを書いた担当者は
なかなかの切れ者だと思い直しました。
なぜかを書くとネタバレに繋がりますので、ここで自制します。

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あえて抽象的な言い方をしますが、この小説、
人の弱さと人の強さを見事に描いています。
人が不屈であることの凄さ、素晴らしさときたら!

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昭和50年に新聞連載され、翌年に単行本になったこの小説、
それをこれまで読みもせず知りもしなかった自分に呆れつつ、
遅まきながらも読めた幸運を今噛み締めているところです。


Commented by norakoubou2426 at 2026-02-27 21:07
読み終わりました「大黒屋光大夫」。面白かったです。
上巻はあっという間に読み、(私にしては)すぐ下巻を借りて、こっちは忙しかったのでなんにちかかりました。
次は何にしようかと。図書館にあまりなかったので買ってもいいかなと。だけど田舎の本屋にはあまりないと思うので、注文することにします。やっぱり俳優が気になるから「「仮釈放」にしようかしら
Commented by chronoir2023 at 2026-02-27 21:30
ノラさん、コメントをありがとうございます。

『仮釈放』は現代を舞台にしたフィクションで、実在の人物を主人公にした小説に比べると、
評価が分かれそうな気がします。
ちなみに私がはじめて読んだ吉村作品は『冬の鷹』でした。三十数年も前のことです。
前野良沢が主人公の小説で、大変面白く読みました。近いうちに再読しようと思っています。
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by chronoir2023 | 2026-02-27 20:17 | 読書 | Comments(2)

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