『仮釈放』、「解説」から読んだ私が馬鹿でした……。
2026年 02月 19日
昨日の午後、『仮釈放』(吉村昭、新潮文庫)を読み終わりました。
33頁以降は頁が剥がれ落ちず、その意味では快適に読み進めることができました。
それはよかったのですが、この本を読むにあたって決定的な失敗をやらかしました。
「失敗」、それは読む前に巻末の「解説」を読んだこと。
今なら「ネタバレ注意」とでも冒頭に書いてくれそうですが、
今や昔、平成三年(1991年)にはそういう配慮はなかったのでしょう。
結末の肝心なところが分かってしまった上で読み進めることになり、
「この先どうなるのか」ではなく、「どうやってその結末に至るのか」と
いう読み方になってしまったのです。
少なくともこの小説の場合、後者ではなく前者で読みたかった。
取り返しがつかない今、非常に残念に感じます。
あ~あ、馬鹿でした、私。
内外の小説を文庫本で次々に読んでいた中高生の頃、
生意気盛りだったということもあるのでしょう、
巻末の解説の類いは、全く読まないか、
本編を読み終わってから読むかのどちらかにしていたように記憶しています。
ところが大人になってからは、まず解説を読むことが多くなりました。
今思うに、子どもらしい生意気さを失ったことに加え、
読書に用いるエネルギー量が落ちたからだろうと推測されます。
ちなみにこの『仮釈放』の「解説」、本編読了後に読み直しましたが、
頷きながら読むところが少なかった。
例えば、この小説の主人公とラスコーリニコフとを比べていましたが、
私はそこにわざとらしさを強く感じてしまい、
「そうですか、はいはい」と言いたくなりました。
小説に自分との相性の良し悪しがあるように、解説にもあるようです。
小説自体は、大変読みごたえがありました。
吉村さんの小説、長編で現代もので完全なフィクションのものを読んだのは、
私の記憶する限りでは、これが初めてです。
これまで好んで読んできた史料をもとにした小説とはトーンの違いを感じましたが、
人それぞれの運命ということを強く感じさせる点は共通していました。
やはりこの人、並の小説家ではない、あらためてそう思いました。
ジャンルを問わず、この先この人の未読作を読んでいくつもりです。
いや、それだけでなく再読作も。
なお、この『仮釈放』、読み始めてすぐにその主人公がある人気俳優のイメージになってしまい、
最後の最後までその人の顔や姿が頭の中から消えてくれませんでした。
その俳優さんが嫌いではないので不快ではなかったのですが、戸惑いはしました。
その人の名前を書きたくて仕方がないのですが、
これからこの小説を読まれる方に「ネタバレ」に匹敵する迷惑を与えかねず、
ゆえに自制します。
えっ、その俳優は誰だろうと気になります。
しかし私はまだその本を読んでないので、読み終わってから聞きたくなりそうです。
いま読んでるのは大黒屋光太夫で、面白いので読み終わるまで読んでしまいそう、上巻ですけどね。
失礼しました。
しかし私はまだその本を読んでないので、読み終わってから聞きたくなりそうです。
いま読んでるのは大黒屋光太夫で、面白いので読み終わるまで読んでしまいそう、上巻ですけどね。
失礼しました。
1
ノラさん、コメントをありがとうございます。
ノラさんがいつかもし『仮釈放』を読まれたら、そのあとでブログに書かれるか、
私のブログにコメントをいただけると嬉しいです。
鍵コメでその人の名を明かしたい気持ち満々の私です。
今『漂流』を読み始めたところですが、このあとかその次は
教えていただいた『海も暮れきる』を読もうと思っております。
ノラさんがいつかもし『仮釈放』を読まれたら、そのあとでブログに書かれるか、
私のブログにコメントをいただけると嬉しいです。
鍵コメでその人の名を明かしたい気持ち満々の私です。
今『漂流』を読み始めたところですが、このあとかその次は
教えていただいた『海も暮れきる』を読もうと思っております。
解説を先に読んだ方がいい、というのは外国のものの翻訳小説、ハンガンを訳す斎藤真理子に教わりました。
佐平次さん、コメントをありがとうございます。
翻訳小説の場合は、そういうことがあてはまるものが多いようにも思われる一方で、
著者の経歴や作品の背景・世評、言語に関することなどに終始する解説ならいいのですが、
内容にある程度以上踏み込まれると、地雷を踏み込む恐れもあるかと……。
読んでみないと分からないし、読んでしまうと読まなかった自分には戻れない。
そんなことを言いつつ私、今後も「解説」から読んでしまうと思います。
翻訳小説の場合は、そういうことがあてはまるものが多いようにも思われる一方で、
著者の経歴や作品の背景・世評、言語に関することなどに終始する解説ならいいのですが、
内容にある程度以上踏み込まれると、地雷を踏み込む恐れもあるかと……。
読んでみないと分からないし、読んでしまうと読まなかった自分には戻れない。
そんなことを言いつつ私、今後も「解説」から読んでしまうと思います。
by chronoir2023
| 2026-02-19 20:01
| 読書
|
Comments(4)








