ラフカディオ・ハーン その12
2025年 02月 02日
今日はハーン(小泉八雲)についての12回目です。
前回と同じく、『八雲の妻』(長谷川洋二、今井書店、2014年)で知って
感銘を受けたことを書きます。
その本を読んでいると、ハーンという人に敬愛の情というよりも
親愛の情を抱いてしまいます。
何だか妙に愛らしい人物なのです。
そして、ハーンの周りに好人物が次々に登場します。
ハーンは好き嫌いが激しかったようですから、
好人物ばかりが残っただけという見方もあるかも知れませんが、
私には「類は友を呼ぶ」という言い方をしてみたくなるのです。
前回は日本人である西田千太郎を取り上げたのですが、
今回取り上げるのは、アメリカ人のミッチェル・マクドナルドです。
ハーンは、来日した際に、
親しい女性記者エリザベス・ビスランドの紹介で
横浜のグランド・ホテルに住むマクドナルドと知り合いました。
280頁にアメリカ海軍の主計中佐とあり、
日本に主計官として駐在していました。
ハーンが望まぬ形で東大を解雇されて鬱状態だった時期、
マクドナルドは日曜日ごとに横浜から西大久保のハーン宅を訪れ、
二人は和気藹々に語り合い、二人がいる部屋から聞える、
鬱状態だったはずのハーンの笑い声が家族をも笑顔にしたとのこと。
ハーンの死後、遺族のために著作権関係などの処理を献身的に行います。
ハーンの家族に対して助力を惜しみませんでした。
このマクドナルド、退役後の大正9年(1920年)にグランド・ホテルの社長になりますが、
気の毒なことに、大正12年(1923年)の関東大震災で亡くなってしまいます。
マクドナルドは、一旦ホテルの外に退避しながら、一女性が
内に取り残されていると聞くや、身を挺してホテルに入り、
瓦礫の下で絶命して、六十九歳の生涯を閉じたのであった。
(298頁)
19年前に54歳で亡くなったハーンが生きていたら、
大泣きしただろうと思います。
もともとこういう話に弱い私は、読んでいるだけで、
涙が出そうになりました。
現在川﨑市立図書館から借りている『八雲の妻』は明日返却します。
返却期限が迫っている上に、松江への引っ越しが迫っていますので。
松江に引っ越して落ち着いたら、
今度は八雲自身の著作を読み始めようと思っています。
ある程度読んだところで感想などをここに書くかもしれません。
by chronoir2023
| 2025-02-02 19:50
| 読書
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