昭和40年代のヒット曲の気になる歌詞
2023年 06月 20日

昭和40年代のヒット曲のあれこれをコンパクトディスクやYouTubeで聴くと、
懐かしいことも手伝って、いい曲と思われるものが多いのですが、
一方で、歌詞の内容にびっくりしてしまうものが結構あります。
当時も歌詞が聞えていたはずなのですが、
全く気になりませんでした。
自分は子供だったので気になるだけの能力がなかったのだと推測しますが、
そのような歌詞が普通に受け入れられ、その曲がヒットしたということが、
今では不思議に感じられてきます。
例えば由紀さおりの「生きがい」。
https://www.uta-net.com/song/36735/
澄んだ伸びやかな声と美しいメロディー。
歌詞の各語が音楽とぴったりと合っていて、耳に心地よく、
うっとりするほど素晴らしい。
けれども、歌詞に耳を澄ますと、
別れた後ストーカーになってしまっている女性の歌としか思えず、
不気味に感じられます。
お願いですから、僕のことは忘れて、別の人と幸せになってください。
どうか、どうか、僕のことはもう忘れてください。構わないでください。
歌われている男が私なら、私はそう言います。
また例えば、麻生よう子の「逃避行」
https://www.uta-net.com/song/3218/
鼻にかかった妙に魅力的な声と
短調部分を効果的に含んだ都会的なメロディーのどちらも素晴らしいのですが、
これも歌詞に耳を澄ますと、「おい、おい、ちょっと待てよ」です。
女性は約束した午前5時に駅で待つのですが、相手は来ない。
諦めて女性は一人で汽車に乗って「逃避行」となるのですが、
酒や別の女性にかまけて約束を守れないその男のことを
「それがなきゃいい人なのに」と歌います。
「どいつもこいつも、いい加減にしろ!」と叫びたくなります。
いい加減男のでまかせを本気にする初心な女性のその初心さを歌った歌、
ということなのでしょうか。
それならそれで納得できないこともないのですが、どうも解せません。
さらに例えば、菅原洋一の「今日でお別れ」
https://www.uta-net.com/song/1606/
安定した温かみのある声と心にしみるメロディー。
これはもう、どうしたって名曲の名演でしょう。
しかし、この歌詞、はっきり言って、気持が悪い。
男の都合で別れることになったのに、
最後のたばこに火をつけてやって、
これから男の身の回りの世話は誰がするのか心配する。
あまりに男に都合のよい話で、胸糞が悪くなります。
こんな卑屈な女性だったら、飽きられて当然、
別れ話を持ち出される方がまだましで、
下手をすると男がDV男になってしまいかねない。
当時、これらの歌詞が受け入れられたということは、
今とは世情が大きく異なっていたということなのでしょうか。
あるいは、今も同じなのでしょうか。
